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婚姻・ご結婚の歴史

現在のような専門式場などで行う挙式や披露宴が行われるようになったのは戦後になります。「披露宴」や「婚姻の儀式」の歴史は平安時代に始まったといわれており、貴族たちの間で露顕、所顕、新枕の式などの婿取りの儀式が原型で、鎌倉時代ごろまでは、男性が女性のもとに通い「婿取婚」が多かったようですが、武家社会が中心になるにつれて女性が男性の家に入る「嫁取婚」も増えていくようになりました。それから江戸時代には「道具入れ・嫁入り・祝言」として、三つの行事を合わせて「婚礼の儀礼」として、新郎側の家で家族や親族、親しい近所の人たちが集まり祝宴が催れる現在のような披露宴に近い印象があります。

裕福な家の婚礼では、嫁の乗った輿を婿の家にかつぎ入れる「輿入れ」や、着飾った花嫁とともに、多くの嫁入り道具を行列して運びこむ「嫁入り行列」など、新郎新婦が結婚の誓いの儀式を済ませたあとは、祝宴は一週間も開かれることもあり、お祭りのような盛大なものもあったようです。

祝言の内容は地域によって細かな違いがあり、婚姻・ご結婚の儀式を行うことも決まったものではなかったようですが、京都を発祥とする貴族の文化や、鎌倉時代以降の武家の文化が地域に広まる流れで庶民にも取り入れられ、日本各地に暮らす人たちがそれぞれの自分たち文化を育んで現代の婚姻・ご結婚の文化に繋がっているようです。

江戸時代や明治、大正ごろ婚姻・ご結婚の舞台は家だったのが、神社や専門式場へ舞台を移した理由はさまざまで「娘三人持てば身代つぶす」という娘が三人もいれば、嫁入り支度でお金がかかり家が潰れてしまうということわざがあるように、お金がかかってしまうこと、農耕社会が中心だった家や生活様式が変わっていたこと、そして欧米からのチャペルでの結婚式など新しい形式が広まったこと、多くのひとが集まれる場所が必要になり、神社や専門式場などを中心とした現在のような形式の結婚式など多様化がみられます。


婚姻・ご結婚のお祝い

現在では、専門式場で行われる挙式や披露宴。神社挙式。チャペルやホテル、レストランで行われる結婚式などさまざまですが、歴史や文化の変化を見返すとその必要性や、婚姻・ご結婚に対する価値観が見て取れると思います。

婚姻・ご結婚の行事は、大小さまざまで、今までもすべての人が祝言や挙式、披露宴などを必ずしていたというものではなく、大正天皇のご結婚の礼が、宮中で初めて皇居内の賢所のご神前で行われたことが伝わり、神社婚が広まり、関東大震災の影響でホテルの宴会場に臨時の祭壇が設けられホテル・式場での結婚式が広まったり、近年の天皇陛下の婚礼様子や世界での王族の婚礼の様子などがテレビなどで見ることができるようになり、その時代ごとの結婚に関するムーブメントがおきて、今のような多様化した婚姻・ご結婚の様式がみられます。

ざまざまな婚姻・ご結婚の様式がありますが、古くから伝わる伝統的なスタイルでも、現代の新しいスタイルでも、両親に改めて感謝の言葉を伝える場であったり、親族の絆を深めたり、新郎新婦のこれからの決意と誓いの場として、また花嫁姿へのあこがれを実現したりと、自分たちの婚姻・ご結婚のスタイルを見つけてみてください。